「女子と本気勝負!」
Text by 薮平
バドミントン

社会人になって、私も人並みに彼女がほしい、と考えていました。しかし、それは
難問でした。というのは、やはり、自分より強い女性、自分を打ち負かしてくれる
ような女性でないと、自分の気持ちが続かないだろうという理由でした。いくつかの
エピソードを書いたように、学生のころから強い女性(付け加えるならば、かつ美しい
女性)を探し求め、見つけ出しては本気対戦できるところまでこぎつけてはいました。
しかし、残念なことに、スポーツにたけている女性は、強い男が好きな傾向にあるよう
に思えました。自分は強く、なおかつ男を負かすことに喜びを感じる女性を探す必要
がある訳ですが、なかなかいませんでした。実際、社会人になってからも、例えば、
コンパ等で学生時代にスポーツで慣らした女性がいると聞くとお近付きになって、対戦
して負かされたりしましたが、それっきりで、交際に発展しませんでした。

ある時に、(当然私はそのようなイベントにチェックが入っていた訳ですが)近所の
市の体育館にてバドミントンの全国レベルのリーグ戦が開催され、見に行きました。
そして出場選手の中に、実力もあり、なおかつ美人な女子選手を発見しました。
均整のとれたバネのある体から放たれるショットは、対戦相手を圧倒していました。
これまでのエピソードで書いているように、私は中学校でクラブに所属し、テニスと
掛け持ちだったとはいえ、その後もサークル等で続けていたので、バドミントンは
得意なスポーツであり、キャリアも15年近い訳ですが、彼女はさすがに全国レベルで
あり、ショットの速さや動きなどすべてにおいて、私を上回っているように思えました。
[こんな強くて素敵な女性と対戦してみたい。]
私は、勇気を出して、彼女が試合が終わった後引き上げてくるのを待って、声をかけ
ました。彼女はびっくりしていましたが、案外普通に話してくれました。何を話題に
して良いのかもわからないので、とりあえず、バドミントンの話に花を咲かせました。
食事でもどうかと誘いましたが、彼女は約束があり帰らなければならないと言ったので、
電話番号を渡しました。

私は、彼女に夢中になっていました。少年のように彼女からの電話を待ちました。が、
一週間、二週間と待ってもかかってきません。一カ月くらいたってあきらめかけた頃、
待望の電話が来ました。そして私たちは「お友だちから」交際するようになりました。
私はすぐにでも対戦したい気持ちを抑えました。彼女もきっと弱い男は嫌いだろう、
みじめに負かされてしまっては、私に対する気持ちが覚めてしまうのではないか...
私たちは普通の恋人のように、映画や食事といったデートを重ねました。彼女の試合は
いつも応援に行きましたが、そこでの、まさに本物のプレーを見ては、いつか自分が
いとも簡単に打ち負かされるのだろうという妄想にふけるのみでした。デートの最中に、
ふざけて腕相撲をしたことがありました。なんと最初こそ良い勝負だったたもの、
私の腕が疲れてくると、倒されてしまいました。その後、むきになって勝負を挑み
ましたが、連続で軽く負かされました。細いように見えても、引き締まった鍛えられた
筋肉を肌で感じました。あの速いスマッシュも納得がいくというものでした。
驚いたことに、彼女は高校からバドミントンを始めたので、キャリアは7、8年との
ことでした。
[キャリアが半分くらいの女の子に打ち負かされるのか...]

付き合って、半年くらいたった頃には、私は彼女と対戦をしてみたくてしょうがなく
なっていました。しかし、私は口ではキャリア15年とか大きな口をたたいていたので、
試合をして軽く負かされてしまっては、あいそをつかされてしまうかもしれない...
彼女との交際に幸せを感じていた私にとっては葛藤でした。いよいよその欲望が抑え
られなくなりました。彼女もどうして一緒に、共通の趣味であるバドミントンを
しようとしないか不思議がっていましたし、どうにでもなれ、という気持ちで、
対戦を決意し、市の体育館の一般開放日を予約しました。実力からいって、彼女に
負けるのは仕方ないかもしれないが、またそれこそ思い焦がれる情景な訳ですが、
その一方で、よい試合、できれば何回かに一回は勝って、面目を保たなければ、と
思いました。それもあって何年かぶりに、母校のバドミントンサークルに顔を出して、
練習したりしました。もちろん彼女には内緒です。何回か通ったこともあって、
実力は昔に戻ってきた気がしました。

対戦を前に、もう一つ準備をしました。それは、彼女にスコートのウェアを着てもらう
ことです。昔はバドミントンもテニスと同じように女子はスコート姿というのが多かっ
たと思いますが、今ではあまり見ません。スコート姿の女子との本気勝負というのは、
私の永遠のテーマでもあります。恥ずかしかったですが、思い切ってお願いしました。
「スコート姿が見たいんだけどなぁ...」
「えー!?。スコートなんて高校以来はいてないよー。恥ずかしいなあ。」
一生懸命お願いすると、しぶしぶ承諾してくれました。今はもう持っていないという
ので、一緒にスポーツ店に行って買ってあげました。もちろん上下、アンダースコート
も一緒に。シャツは白、スコートは赤の可愛いものを選びました。ほとんど私の趣味
でしたが...

ついに試合の日がやってきました。彼女は白いシャツに赤いスコートを着てくれて、
いつにもまして素敵に見えました。可愛いスコートから細く引き締まった足が伸びて
いて、うっとりと見てしまいました。練習で、軽く打ち合いました。彼女は既に私の
実力を見切ったかのように、微笑んで軽く打ってきました。
そして、試合をはじめました。私は善戦しなければフラれてしまうという脅迫観念が
ありますので、とにかく真剣でした。

彼女は正確なショットで、私を前後左右に振り回しました。私は追いつくのが精一杯
で、浅くなったところを確実に決められました。彼女は私を振り回し、実力の程を
確かめ、またウィークポイントを見極め、確実にポイントを重ねていきました。
実力の差は歴然でした。10ポイントを取られた頃には、既に私は息が上がって、
足がもつれはじめていました。バドミントンを競技としてやられた方はお分かりと
思いますが、実力が上の相手と試合をすると、相手の思うがままにコートの上を振り
回されて、消耗していきますので、その被虐感は類を見ないものがあります。それを
私はこの可愛いスコート姿の女の子にやられているのです。愛する彼女にやられている
のです。彼女の表情は余裕があり、楽しんでプレーしているように見えます。赤い顔を
して走り回らされている私とは対象的です。ほとんど私はいいところが見せられない
まま、15−2で一試合目を終えました。私は汗びっしょりで、彼女は汗一つかかず
涼しい顔です。
[このままでは、弱い男、情けない男と三行半をつきつけられてしまう]

私は、実力の差を思い知らされていましたが、にもかかわらず強がりを言うしかあり
ませんでした。「まだ、調子が出ないんだよねえ。」
彼女はふんふんと聞き流しました。私の体力は回復していませんでしたが、元気な彼女に
促されて、二試合目を始めることにしました。彼女は言いました。
「ねぇ、スマッシュ打ってもいい?」私は愕然としました。そうです。一試合目では、
彼女はスマッシュを一本も打たなかったのです。スマッシュを打たない彼女に、大差で
負けてしまったのです。男として断る訳にもいかず。「どんどん打っていいよ。」と
いう私の顔はひきつりました。

二試合目からは、試合にもなりませんでした。次々と彼女のジャンピングスマッシュ
が私のコートにつきささりました。速くて、とても返せません。
スマッシュのたびに赤いスコートが翻り、白く輝くアンダースコートが目につきささり
ます。彼女は、容赦なく、私を責め続けました。私は体力を消耗し、ポイントを取れず、
それどころか、満足に打ち返すことさえできなくなっていました。15−0で、
あっけなく、試合は終わりました。
[得意なはずのバドミントンで、女の子相手にこんな負け方なんて...]
[ああ、またパンチラスマッシュを打たれる!ああ、とても返せない。
 このまま抵抗もできずに、犯されていく...]
私は、もう言い訳も何もできなくなっていました。彼女は、楽しくてしょうがない、
といった感じで、次の試合を要求しました。彼女の本物のプレーは体育館でも目立って
おり、私たちの試合を見ている人がたくさんいました。そんな衆人環視の中で、
私は犯され続けました。もう体も動かず、打ち返す気力もなくなって、心の中では
ギブアップを叫んでいましたが、彼女は、体育館をとった2時間の間はやめようと
しませんでした。何試合やったことでしょう。ほとんど意識もうろうに近い状態の中で、
ポイントを取るすべもなく15−0で負け続けたように思います。

私は彼女のパンチラスマッシュを浴び続けました。彼女は「それっ。こんどはこっちだ」
「これは取れるかな?」と余裕の声を出しながら、微笑んで打ち込んできました。
2時間の間、サンドバックのように打たれ続けました。彼女の余裕の笑みは、
[キャリア15年の男が、7、8年の女の子相手にかなわない気持ちはどう?]
[悔しかったら私のスマッシュを返してみなさいよ。]
と言っているように見えました。私は、被虐感の絶頂の中で、パンツの中に射精して
しまいました。私の短パンは汗と精液でどろどろになっていきました。
やっと2時間が終わりました。私はこれまで女性との対戦の中で受けた中でも最大の
屈辱感、被虐感、そして興奮に浸りました。お互いシャワーをあびて、出てきた時に
彼女は言いました。「あー。気持ち良かった。」 「悪いけど全然相手にならないわねー。
顔を洗って出直していらっしゃい(笑)。」「あれーもういい訳しないのー?」
「参りましたは?」私は「参りました」と言わされました。彼女は心からの屈託の
ない笑顔で勝ち誇りました。その顔は、男を完膚無きまでに叩きのめした喜び、
男に圧倒的優位を見せつけ、男のプライドを粉砕した喜びにあふれているように
見えました。私は、こんな滅多にない屈辱感、被虐感を味わせてくれた彼女に心から
感謝していました。もしこれで彼女に嫌われ、彼女を失っても悔いはないと...
そしてその後どうなったかというと...

実は交際は続いているんです。彼女とは普通のデートをする一方、1カ月に一度くらい、
儀式のように、バドミントン対戦をします。そして、時には弄ばれ振り回されて消耗
させられ、また時にはスマッシュを一方的に浴びせられて、彼女の意のままになぶられ
責められて屈辱の海に沈められます。

最近、思うんですけど、彼女にはサディストのケがあるのではないかと...
そうじゃなきゃ、こんな力関係では付き合ってくれないですよね。
バドミントンでの被虐体験からは、腕力、筋力、持久力、運動神経すべての面で、
彼女の方が上回っているように思えてきます。そこで今度格闘で挑発してみたいと
思っているんです。のってきてくれるでしょうか...
愛する自分の彼女に、バドミントンだけでなく、力ずくでの格闘でも歯が立たなかったら
どうしましょう!?

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